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Ducati 907 I.E.の歴史

ここでは、Ducati 907 I.E. がどのようにして生まれたか、
どのような機種につながっていくかを見ていきたいと思います。

PASOシリーズの誕生(1987)

 PASOシリーズは1987年発売の750PASOから始まりました。
ドカティ初のスポーツツアラーとしてビモータから移籍したマッシモ・タンブリーニによって
設計されたそうです。当時としては大変珍しいフルカバードのカウルを身に付けていました。
エンジンは空冷Lツイン748cc、オイルクーラーをダブルで装備。車輪は前後とも16インチ。
車体色は赤(カウル下のみ黒)、特別限定車として白がありましたが、北米向けモデルでは
ブルーメタリックも選べたそうです。また黒も存在したという情報もあります。

906PASO(1989)

 1989年には904cc水冷ユニットを搭載した906PASOが登場しています。
フレームワーク等各部にかなり改造点が加えられているようです。
車体色は赤(カウル下のみ白)となっています。
また50台ほど青/白が存在したという情報もあります。
小さなところではグラブバー、ハンドルバーエンドがメッキから黒塗装に変わっています。
またホイールは銀&黒の750に較べ906では白塗装となりました。あと、リアフェンダーの前、
906からは台形の整流板のようなものが着いています。何でしょうか、これは。
このあたりに反射板を付けた北米向けのバイクが他社にはあるようなので、
その反射板の固定用の板なのかも知れません。水冷エンジンを表示するLiquid Cooledのロゴが
カウルにあります。右は906PASOのピンバッヂです。結構よくできています。会社名紛失しました。
分かり次第掲載いたします。恐らく日本モーターサイクルショーあたりでお目にかかれるかと思います。

907I.E.(1991)

1991年には電子制御インジェクションユニットを搭載した907I.E.が登場します。
車輪が前後とも17インチになったほか、4ポットブレーキとフローティング風の
ディスクプレート、エキセントリックアジャスターが廃止されたスイングアーム、
サイレンサーの変更等各部が変わっています。カウルではフロント部、NACAダクトが
付き快適性に貢献しています。フロントグリルでもう一つ、ライト下にメッシュの
通風口がありましたが、いつのまにか廃止になりました。タンク上のDucatiのロゴも
とても大きくなりました。車体色は赤一色ですが、以前のモデルよりもさらに
ピンクがかった濃い赤が与えられています。


907I.E.でも91年モデルと92年以降のモデルには若干の相違点があります。
92年モデルからは金色のブレンボキャリパーの装着、タンデムシートの形状変更
(座るところが少し凹んでフィットしやすいような外観となりました。しかし、
全体の流れるような形を若干スポイルしていることは事実です)、サイレンサーの
形状&色変更が写真から見て取れます。またイタリア本国のカタログには
黒仕様もあるようです。国内では見たことありませんが。

ST2(1996)
907I.E.は94年からはラインナップに入っていないとのことですが、1996年IFMAケルンショーに
ドカティの新しいスポーツツアラーが出展されていました。2バルブ水冷Lツインの944cc、
PASOシリーズとは全く違うシャーシとカウルを採用しています。バックミラーの付き方、
荷掛けフックの装備等かなり実用性を重視したものになっているようです。
デザインは、907I.E.の方が好みでしょうか。前から見た顔の部分が優しすぎる感じです。
でも97年10月、雑誌に乗った写真を見て驚きました。こいつはかっこいい。
シートカウルの造形が見事です。98年度版の900SSも同じデザイナー。
これはかっこいい。916はそこそこ欲しいと思いましたが、今度のST2か900SSは
本当に欲しい!!


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Updated at Jan. 30,2000