FLOOR J-05


千浩観察室(8-11ヶ月)

・バランスをとれるようになってきた。
 最近、つかまり立ちをするようになってきた。ま、それはいいのだが、
時々ずて〜っと倒れるので、なかなか目が離せない。座っていても自分の
興味のある方向に体だけ行こうとして、そのまま倒れたりしていた。
が、ある日、座っていて後ろ向きに倒れそうになり、「あ、後頭部打つ!」と
思った瞬間、千浩は短い足を思い切り前に伸ばしてバランスをとり、ぴくぴくと耐えている
ではないか。その時はおかしくて笑ってしまったが、千浩は確実に進化している。
我々の想像もできないスピードで。

・立てるようになった。
 といってもつかまり立ちをして、気がつくとなにも持たずに立っていた、という感じで、
親としてものすごい感動があった訳ではなかった。

・成長は早いのか?それがいいのか?
 千浩は9ヶ月半、もうすぐ10ヶ月。今、自立できる。また、数歩であれば歩けるように
なっている。親としては、友人等にこういうことを言ってはみたくなるものだが、
その際に気になるのが同じ頃友人の子供ができたか、どうかという問題である。
「うちの子供、8ヶ月で立った」「うちはまだ」なんて話は、非常に気を遣うので私には
やりにくい。と言うのも、千浩はなんとなく他人の子供より成長が早いような気がするからである。
私も1歳で歩いていたらしく、1歳の子供に米を背負わせる(子供はだいたいそのとき立てない)
行事で歩いてしまったので、父親に倒されたという話を聞いた。早熟と言うことかどうかは
わからないが、じゃあ今の自分が人より明らかに優れているかというとそうでもなく、
ただのサラリーマンに埋没してしまっているので、ま、関係ないだろうとは思う。
思うが、子供の成長はやはりうれしいので、他人の子供ができる、
うちはできないみたいな話になるとこじれてしまうだろうなあ。そういうのが東京の
幼児殺害につながってしまったりとかするのかなあ、とも思う。それだけではないだろうが。
精神の成長と肉体の成長がうまく調和しないといけないとも言うし。ま、
なるようになるのだろう。


自分の方に歩いてくるようになった。う〜ん、かわいい。

・鍵を開ける。
 ベランダには、プランター等があり、ほっておくと千浩は土をなめる。葉をちぎったり
するのはいいとして、土はあまり良くないのでベランダには自由に出られないように
している。窓を開けておくと、サッシのところに立って網戸を開けたり閉めたりする。
寒くなったので鍵をかけたら、なんと自分で鍵をはずしていた。戸棚を勝手に開けて皿を
割ったので、つっかえ棒をして開かないようにしておいた。そしたら、自分でつっかえ棒を
はずそうとしている。ローチェストに12こある引き出しの一つは薬入れだ。
私はそこだけよく開けているが、千浩もそこが開くことがわかっていて、しょっちゅう
そこだけを開け閉めしている。子供は親のしていることを本当によく見ている。
かしこいだけではない。よく見ている、そう思った。

洗面所でヒゲを剃っているのを見る。不思議なものが顔にくっついているように見えるのか。

・なんでもなめる。
 幼児の重要な感覚器は舌だというのはなるほどな話で、千浩も何でも口に入れる。
車のキー、照明のポール、何でもだ。「あ、こら!」と取り上げると泣き出すので、
ほかの面白そうかつ安全なものに興味を持たせて、そっちに手を伸ばしてからものを取り上げる、
という基本テクも身につけた。興味があるものを見ているときは口からよだれがだら〜っと
垂れているので、床もべたべた。外で遊ばせているときは遊具から、草、土まで舐めているらしい。
そこらへんの基準が妻と違うので、たまに外に遊ばせに行くときは本当に疲れる。
これはいいのか、悪いのか?常に考えつつ帰ってくるともう、へとへとだ。

ドアストッパーはお気に入り。いじったり、なめたり。(汚いが)

・数種の言葉を使い始めた。
 といっても、なんごというのものなので、意味はないと思う。「んまんまんまんま」
「ば、ば、ば、ば」などと少しずつではあるがレパートリーが増しているようだ。
こっちも「んまんま」と返すと、また「んまんま」と言い返してくるので、
使い分けはできているようだ。声もだんだん大きくなり、隣近所に迷惑をかけているのでは
ないかと心配になってきた。

11ヶ月以降。トラブル発生。


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Updated at Feb. 05,2000